2015東北地連春闘産研集会

東北地連の春闘産研集会が2月2、3の両日、岩手県盛岡市で開催された。2日間にわたって新聞研究、販売正常化、合理化対策の各専門部が、統一テーマ「新聞の将来像」について発表した。加盟単組をはじめ労連本部、北海道、北信越、関東、九州の各地連代表ら100人超が集まり、九州地連からは花村維副委員長が参加した。

新聞研究部は「震災報道-未来への提言」と題しパネルディスカッション。大震災からまもなく4年を迎える被災地の現実と向き合い、報道の在り方を再考した。岩手県大船渡市の被災者や遺族、福島県南相馬市の心のケア従事者、阪神大震災から20年を迎えた神戸新聞の記者をパネリストに迎え、意見交換を行った。時間の経過とともに被災地への取材が減っていること、地道に現場に足を運び、被災者一人一人に向き合う大切さを改めて学んだ。報道に王道はない。楽な方向に流されず、考え、悩み、苦しみながら取材する、報道の原点を確認した。

 販売正常化委員会は「新聞販売の現状と将来へ向けての提言」をテーマに発表した。岩手日報、秋田魁、福島民報各社の販売部に所属する委員らが、東北各県の年齢別朝刊閲覧状況などの数字を示しながら課題を抽出した。無購読者対策が急務とし、新聞の良さや価値をどうPRしていくかが喫緊の課題であると訴えた。一方で、より効果的な販売戦略を立てるためには、マーケティングや読者ニーズのきめ細かい把握が重要であり、担当部門の枠にとらわれず積極的な議論がなされるべきだとの意見も出された。

 2日目は合理化対策部が「非正規雇用等の実態把握と対策」について、2014年12月に東北地連が加盟9社に依頼したアンケートを基にパネルディスカッションを行った。岩手日報、河北仙販、デーリー東北、東奥日報の面々、アドバイザーとして新聞労連書記の加藤健氏が登壇。非正規雇用や定年延長、60歳超の再雇用など雇用形態の多様化はもはや止められない流れであり、各社が抱えるさまざまな問題について報告された。だが調査結果からは非正規雇用の全体像はつかみにくい部分もあった。いまいちど各社が現状を把握し、個々に応じた議論と対策が求められる。今回の集会を機に、各単組が迫り来る問題に向き合い行動すれば、労使双方にとってよりよい職場環境の実現につながるのではないだろうか。

 今回の産研集会は報道、販売、雇用の現状とそれぞれ今後の方向性を探ることを主眼に発表が行われた。三つの発表を通じて明確になったことは、対話の重要性だった。最後に東北地連の産研事務局長が「新聞産業がおかれている現状を認識しつつ、社内外、雇用形態にとらわれず議論を深めよう」とのアピール文を採択し、閉会を宣言した。

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