九州・沖縄地連12春闘討論集会アピール

 民主党政権は東日本大震災の対応が続く中で、菅直人前首相から野田佳彦首相に交代しました。多くの国民の期待を集めて誕生した民主党政権ですが、国民への説明と議論が全く不足したまま、TPP交渉への参加表明や社会保障と税の一体改革を進めるなど、国民の政治不信は増すばかりです。沖縄県の米軍普天間基地を「最低でも県外」とした公約を破り捨て辺野古移設を押し切ろうとしています。労働界をめぐっては、震災の影響を口実とした労働条件の引き下げやリストラが相次ぎました。

 新聞産業でも、震災などを理由とした労働条件の切り下げや人員削減の提案があり、今後も予想されます。あいまいな口実で、ジャーナリズムにとって何より大事な財産である「人」に手をつけることは許されません。長い目で見れば会社の体力を削ぐことにもなります。人員削減や労働条件引き下げは、私たちのモチベーションを低下させるでしょう。それは、新聞の質の劣化に直結します。質の劣化した新聞では、読者の信頼をつなぎ止めることはできません。この苦しい時期を、われわれの知恵と工夫を結集して乗り越えましょう。

 本日、われわれはここ北九州において春闘討論集会を開き、九州地連、沖縄地連をはじめ、全国から多くの仲間が集いました。

 集会では、新聞労連の田中伸武副委員長(中国労組)が春闘方針を説明。続いて京都新聞労組の日比野敏陽元委員長が基調講演。分社化された子会社契約社員の雇い止め闘争について報告。闘うべき時に闘う労組のあり方を提起しました。特別報告では沖縄タイムス労組の黒島美奈子委員長が八重山教科書問題と前防衛局長暴言問題を通じ、平和慣れして少しずつ起きる社会の変化にマスコミも労組ももっと敏感にならないといけないと訴えました。宮古毎日新聞労組の恩川順治委員長からは、相も変わらぬ経営陣の組合攻撃に対する共闘と連帯を求め、紙面の劣化が起きている弊害についても報告がありました。

 新聞発行部数の減少や広告収入の落ち込み、またネットメディアが伸長する中、今春闘も、昨年以上に厳しい経済情勢での闘いになることは間違いありません。新聞産業を支える労働者の生活を守るため、新聞労連の統一要求基準を指標として各単組独自の決定に基づいて労働条件の改善・向上を目指して闘っていきます。私たちは民主主義を構成する重要な要素である新聞を守る責務を負っています。平和と民主主義に貢献するジャーナリズム精神を守り、命と健康、さらには将来にわたるわれわれの暮らしを守るため、さらなる活動に励んでいきます。われわれ、九州・沖縄両地連は今後も様々な問題を共有し、情報交換をより密にし、団結・連帯し、課題解決のため全国の仲間と12春闘を闘っていきます。

2012年1月19日 九州・沖縄地連春闘討論集会

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